当社の清水誠CAO(チーフ・アナリティクス・オフィサー)が、このたび新著を出版しました。
題して、「コンセプトダイアグラムでわかる 清水式 ビジュアルWeb 解析」。

一昨年から、社内でもデータドリブンマーケティングに向けて、メソッドづくりに取り組んできましたが、その中で清水CAOから提案してもらったのが、「コンセプトダイアグラム」でした。コンセプトダイアグラムをつかって、従来のWeb解析をビジュアル化し、マーケティングの改善にもっと役立てようというのが、本書のメッセージです。

この本の中で、ビジュアルWeb解析の特徴が3つ挙げられています。

1. ユーザーの動きを中心に考える
2. 解析の目的を明確にして、最低限の分析をする
3. 数字や文字よりもビジュアルを重視する

1. は、カスタマージャーニーマップとも似た、顧客体験の図式化ということなのですが、ビジネスと直結して、マーケティング施策を改善していくという目的にとっては、2と3の特徴が重要です。「解析のための解析」に陥らないように、目的意識を持って行なうことにより、改善施策を検討することに注力をすることができますし、ビジュアル化によって、チーム内の理解が促進され、チーム内のミスコミュニケーションを防ぎ、コンセンサス作りが容易になります。
当社は、分析の専門会社ではないので、分析に関しては、常に「次のアクションにつながる分析」を心がけるようにしています。施策のプランニングとエグゼキューションに結びつけていくことで、初めて分析のバリューが発揮されると考えるからです。こうした考え方を、Actionable Analyticsと社内では呼んでいますが、これは10年近く前にRazorfishが提唱していた考え方でもあります。コンセプトダイアグラムは、こうした当社の考え方にもフィットしていて、当社社員にも勉強会を通じて学んでもらっています。

このたび、この本の出版を記念して、コンセプトダイアグラムを紹介する無料セミナーを4月10日に開催します。
著者の清水CAOによるコンセプトダイアグラムの紹介とともに、当社がお手伝いをしているクライアントにも登壇していただき、コンセプトダイアグラムの活用ケースについても、お話しいただく予定です。
是非、この機会を有効にご活用ください。

  セミナーの詳細・お申し込みは以下のリンクからご確認ください。

   「電通レイザーフィッシュ プライベートセミナーのご案内」

 

ピクサー流に学ぶ

2015/02/20 投稿 カテゴリ: タグ: クリエイティブ, , 経営,


2月にもなって、正月の話もなんですが。。。
今年は、正月休みに、久しぶりに親子で映画館に足を運ぶことが出来ました。
親子で見られる映画ということで、「ベイマックス」を見に行ったのですが、見終わってから、これってピクサーの映画だったっけ?とエンドロールをジーッと読み込んでしまいました。
細部まで無駄無く、観客を引き込むストーリーを紡ぐために練り込まれた演出は、過去のピクサーの作品に相通じる、隙のない完成度を感じさせるものでした。
おまけに、ロボットと少年の友情の話かと思っていたら(実はドラえもんのようなストーリーかと思って見に行っていました)、ヒーローものの原作が題材。
ディズニーらしからぬ、ストーリー展開でしたが、これは、ディズニーがマーベルを買収した後の、マーベルの原作を最初に採用した作品ということで、さらに驚きました。
そんな意外なこの作品は、ディズニースタジオの制作ではありますが、数年前にピクサーがディズニーに買収されて以降、彼等のノウハウがディズニースタジオに移転された結果、「アナ雪」に続く大きな成果として、高く評価されているようです。


さて、そんな折、ちょうど年末年始にかけて、ピクサーの社長である、エド・キャットムル氏の書いた、「ピクサー流 想像するちから」という本を読んでおりました。この本は、私が「ベイマックス」を見て感じたことの秘密を解き明かす本であり、さらに、当社のように、課題解決のためのアイディアを提供することを生業とする会社にとっては、組織作りのためのヒントを与えてくれる本でもありました。


ピクサーというと、監督でもあり、クリエイティブの責任者である、ジョン・ラセター氏がまず思い浮かびますが、キャットムル氏は、元々コンピュータ・サイエンスの側からアニメーションの世界へ入ってきた方で、コンピューターで如何にかつてのディズニーが描いていたようなアニメーションを創り出すことが出来るのか、ということを追求し、さまざまな技術開発で現在のアニメーション業界の発展に貢献をしてきた方です。
クリエーターというよりは、学究肌で、物事の真理を追い求める探究心に溢れた方というのが、この本からの印象です。
そんな彼が、ピクサーを長年率いてきて、創造性を生み出す組織を育むにはどうすれば良いか、ということについて、自らの経験と考えを披露しています。
この本の中では、創造性とは何かということ自体に着いては、あまり具体的な言及がありません。変化に対応することそのものが、創造性である、といった言い方をしているように、彼自身は、創造性というものを非常に広く捉えていて、あらゆる人にとって、発揮しうるものだと考えています。そして、組織が持続的に創造性を発揮できるようにすることが最も重要だと主張しています。


アイディアについても、彼はこう語っています。
アイディアは独立していない。何十人もの人による、何万もの決定を通して、少しずつ発展するものだ、と。
映画にしても製品にしても、一つのアイディアから成立しているものではなく、たくさんのアイディアからできているものであり、それらは、組織による集合知から生み出されるのだと言います。
ピクサーの作品も、のべ何百人というスタッフが関わる中で、様々なアイディアを組み合わせ、ブラッシュアップさせながら、今、我々が目にするような形になってきたわけです。


では、そうしたアイディアを生み出し、発展させるための組織はどうあるべきなのか?これについては、この本の中で様々な考えが述べられています。その中の一つを紹介すると、
リーダーの本当の謙虚さは、自分の人生や事業が目に見えない多くの要因によって決定づけられてきたこと、そしてこれからもそうあり続けることを理解するところから始まる。
組織を率いるもの(もちろん構成する人たちもですが)は、不確実性を前提として、物事に対処しなければならないということであります。
これは、デジタルの領域で急速な環境変化をどう活かすかを考えている者にとっては、大変に腹落ちするメッセージではないでしょうか?

謙虚であることは、この本の全体のトーンにも感じられる(翻訳なので原書でどうなのか、は分かりませんが)ほど、一つのテーマになっているような気がします。

ピクサーでは、映画の製作プロセスの中に、「ブレイントラスト」と呼ばれる、社内スタッフによる制作中の作品の評価をする会議があり、この本の中でも、繰り返し登場してきます。社内のベテランを中心に、その制作に関わっていない人も含めて参加し、率直に意見を交わし、それを通じて、駄作を傑作へと導いていきます。ここで重視されているのは、「率直さ」。人は、さまざまな価値観や経験を背負っているので、どうしても発言にはバイアスがかかってしまう。実は率直に意見をいうというのは、大変難しい訳です。ここでもそうしたことを理解しながら、率直な意見を交わすための謙虚さが求められています。

とかく成功者の回顧録には、自信に満ちた言葉ばかりが溢れているものですが、そうした類書とは一線を画すこの本は、同業の方々に、是非手に取っていただきたい本でした(当社のライブラリーにも購入しました!)。

先週、日経BPより、「超先進企業が駆使するデジタル戦略〜 データ分析、SNS、クラウドで本当に強くなるための5大原則」という本が刊行されました。
この本は、昨年米国で出版された、RazorfishのCEO(当時)のボブ・ロードとCTOのレイ・ヴェレズの共著「Converge」の日本語版です。非常に大きなタイトルがついていますが、原著の「Converge」は、融合するという意味の動詞で、最近日本でもつかわれるコンバージェンスの類語でもあります。まさに、マーケティングとテクノロジーの融合がテーマです。

Converge book US and JPRazorfishは、90年代後半のネットバブルの熱狂の中で急成長を遂げた時代から、その後のバブル崩壊とリストラ、M&Aを経て、再び米国を代表するデジタルエージェンシーの一社となっていますが、デジタルというものが、企業やマーケティング業界にどのようにとらえられてきたかを知る上では、こうして歴史を俯瞰してみることも非常に大切だと思います。企業は変化することで時代のニーズに応え、発展するものではありますが、Razorfishは、ここ10数年、基本となる考え方があまり変わっておらず、メディア、テクノロジー、クリエイティブの融合をコンセプトに掲げてきました。メディアとテクノロジーの中身は、この間で大きく変容し、その結果、マーケティングのかたちも大きく様変わりをしましたが、会社のコンセプトは変わっていないのです。すなわち、それが「コンバージ」だったわけです。

こうした融合を促す話となると、自ずと、組織と文化の問題にぶちあたります。本書においても、前半は、多くのデジタルマーケティングの事例が紹介されていますが、後半は、そうした成功事例を生み出して行くための、組織のあるべき姿について語られています。
本のカバーにも紹介されていますが、ここではデジタル戦略に強い組織を作る5原則がまとめられています。

  1. 常にユーザー中心で考えろ
  2. 縦割り構造を廃止せよ
  3. スタートアップのように素早く動け
  4. 部門間の壁を越えて、協力せよ
  5. スローガンで売るな、サービスで売れ

いかがでしょうか?
具体的に、何が書かれているか、気になりませんか? それは是非、本書を手に取ってみてください!

今月頭、6回目を迎える、Razorfish Tech Summitに参加してきました。
元々、テクノロジー部門のためのコアな会議なので、これまで私も参加したことは無かったのですが、今回は、もう少し裾野を拡げて、エンジニア以外の人にも分かるカンファレンスへという方針のもと、初参加してみました。
会議のテーマは、Internet of Thingsでした。


センサー技術によって、従来のコミュニケーションデバイスだけでなく、スタンドアロンで動いていた電気製品が次々とネットに接続してサービスを進化させたり、新しいセンサーデバイスが登場し、従来のサービスを拡張する時代の到来です。
すでにインパクトのある製品として、Amazonn Dash(生鮮食品や日用品のECサイトAmazon Freshでの買い物を便利にする、商品をスキャニングするデバイス)、Nest(AI機能が搭載された、家庭用サーモスタット。日本では、冷暖房機器の考え方が異なるので、使うのは難しいようですが。)、Philips Hue(すでに日本でも発売されている、ネットにつながったLED。)などが市場に登場しています。

サミットでは、PSFKのPiers Fawkes氏がReal World Web : Living within the Internet of Thingsと題した基調講演を行いました。Iotに囲まれた生活とは、どのようなものなのか、Piers氏は3つの大きなトレンドを挙げました。
一つ目は、Empathy Techということで、ユーザーを理解し(思いやって)手助けするテクノロジーです。例えば、多くの自動車メーカーが、既にドライバーをアシストするソーシャルメディアを活用したサービスを研究しています。TeslaのSmartcar(この夏にサービス開始。)やNestのように、オンラインで集められた情報をもとに、自己学習するプログラムによって、エネルギー消費をコントロールするといったデバイス+テクノロジーが今後我々の身近に登場してきます。KickStarterで既に話題の、NinjaBlocksは、家庭に導入することで、家族の行動に合わせて、家電製品などを自動的に動かすことを可能にします。
また、人がどのような気分や感情にあるのかをセンサーからの情報を解析して把握する試みも始まっています。Ginger.ioというスマホアプリは、スマホを通したユーザーの行動(ソーシャルメディア上でのアクションや、通話での声のトーンなど)をトラッキングし、病気治療中の方が精神面で弱っていることを早期に察知することで、治療のサポートをするというプロジェクトのために開発されました。。
先日、ソフトバンクが発表したPepperも、こうしたトレンドに合致するもので、製品のリリースが大変楽しみです。
二つ目は、Community Net。コミュニティを活性化するためのプラットフォーム。重要な情報や体験をすぐ簡単にシェアできたり、センサーで大量のデータを収集してコミュニティで役立てようという流れ。Mimo Baby Monitorというあかちゃん向けのモニタリングの仕組みは、赤ちゃんの変化をスマホで簡単に知ることができるようにしたり、Volvoや、既存の自転車を電動アシスト付きにする、Copenhagen Wheelなどは、車や自転車から道路や環境の情報を収集してデータベースを構築することを計画しています。Internet of Thingsの拡大とともに、PublicにつながったIoTのための検索エンジンも生まれています(http://thingful.net)。
最後は、Conscious Planet。環境を意識した、技術やサービス。Enevoは、ゴミ箱につけたセンサーでゴミの量を量り、最適なゴミ収集プランを行うことでエネルギーコストなど費用の削減をしようというもの。Tvilightも街灯にセンサーをつけ、通行量などに応じて照明をコントロールするシステム。


我々マーケターは、こうした生活者をとりまく情報環境の変化の中で、ブランドと生活者の関係が大きく変わっていく流れを捉えつつ、コミュニケーションの設計をしていく必要があります。さらには、コミュニケーションにとどまらず、IoTの中でサービスやツールを設計していくこと自体にも取り組んでいく必要があるでしょう。APIが公開されオープン環境の中で上記のようなサービスも提供されている訳で、プログラマー、エンジニアとのコラボレーションがマーケティングにおいて、より重要度を増すはずです。日本のエンジニアの皆さん、是非、マーケティング業界へもいらしてください!
 

Beyond Digital Agency

2014/01/07 投稿 カテゴリ: Global タグ: agency, razorfish, カンファレンス,

新年を迎え、営業初日に社員に向けて行ったお話を少々ご披露したいと思います。年の初めということで、私たちの今年の仕事への取り組み方について、少々大上段に構えた話をしております。。。では、どうぞ。

 

昨年からの景気回復局面を受け、国内の広告業界も勢いを取り戻し、今年もビジネスが伸張していく年になると予想されます(もちろん、消費税の影響など、ネガティブ要素もありますが)。既存ビジネスが好調に推移する時期にこそ、如何にその次の手を打っておけるかが、その後の企業成長を左右すると思います。

電通もAegis Networkにより、グローバル化へ大きく舵をきり、またRazorfishも昨年経営陣が代わり、Digitalによってビジネスイノベーションを起こすソリューション企業へと変貌しようとしています。我々もこの変化の流れにのって、次のビジネスを考えて行く必要があります。
先月、Adobeのインターナルなカンファレンスに参加する機会を得ましたが、ここで印象に残ったのは、デジタルマーケティングの浸透ともに、今後CIOとCMOが協業して行く時代がやってくる、というメッセージでした。実際、Adobeの重要なグローバルパートナーとして名前が挙げられたのが、Accenture, Deloitte, Publicis, WPP。IT系コンサルファームとAdvertising Agencyが並列して重要なパートナーとして位置づけられている訳です。

もちろん、日本では、CIOやCMOをおいている企業は多くありません(CIOの方が多いでしょうけれど)。なので、情報システム部門とマーケティング部門のトップ同士が、経営陣として一緒にコラボするという話と置き換えて考えれば良いと思うのですが、この流れは、伝統的な大手企業はともかく、外資系や新興の企業においては、徐々に起こりつつあることだと思います。

こうした環境変化を踏まえ、私たちはDigital Agencyの今後について、考えて行かなければなりません。コンサルティングファームやSIer、PR会社などもここではライバル。あるいは、協業するパートナーとなってくるでしょう。


今年、私たちは、自分たちが行っている事の意味を改めて問い直し、どういうビジネスを展開して行くべきか、考えるべき時期にさしかかっていると思います。そのためには、普段から自分たちがやっている事を、少し引いて見つめ直し、抽象度をあげて、拡張して考える事が大事です。

一つ例を挙げると、uberというタクシーと利用者を結びつけるスマホのサービスが最近注目されています。一見、タクシー利用者のための便利サービスに見えますが、彼らの将来構想の中には、タクシーだけでなく、あらゆるモビリティのあるサービスと利用者をつなぐ、という考え方があります。宅配便や出前サービスなどへとカバーする領域を拡げて行く事が構想されています。その先には、無人自動車で提供されるサービスも入ってくる事になるでしょう。企業のきっかけはタクシーかもしれませんが、そこからどう領域を拡げて考えられるかによって、ビジネスのスケールや事業継続性が変わってくるはずです。

当社が掲げる、Experience Innovationも同じ事です。
もともと、ブランド企業と顧客の間に発生するマーケティング上のDigital Experienceを刷新しましょう、ということから、スタートはしていますが、対象をそこにとどめる必要はありません。Non-Digital、リアルな世界でのExperienceが対象となってもいいでしょうし、消費者同士や企業内の個人間、あるいは企業同士のExperienceが対象でもいいでしょう。
そして、それらの、拡張の可能性の中で、より世の中にインパクトがあり、ビジネス的にも成功を収めうる領域はどこなのか、考えて行きましょう。そうし続けることで、是非、この一年の中で、Digital Agencyの既存の概念を打ち破るような発見を目指して行きましょう。

 

 

先週、「Saas型ウェブ接客サービス」LivePersonと提携を発表しました。この夏に、このサービスを紹介されて、10月にNYで、クライアントやパートナーを招いたイベントAspireに参加して、本格的に協業スキームの検討をスタートして、先週の発表会に至った訳です。ちなみに、Aspireの開催中にRazorfishとの提携も発表されました。
表面的には似たようなサービスもある中で、90年代後半から現在に至るまで成長を続けて来れたのは、幾つか理由があると思います。イスラエルを拠点とした、強力な開発体制、投資対効果を徹底的に意識したサービス開発(彼らのサービスは、なるべく必要最低限で、最も利益を生みそうなユーザーを捜し出してアプローチするというものです)、大手金融機関などに揉まれて質を向上させてきた高いサービスレベル(セキュリティなど)等々、仕事でつきあい始めてまだ日が浅い私にも、何点もの彼らの優位性に気づかされます。


こうした優位性を評価した以上に、私は、この会社のミッションが大好きで、それが提携を決める最後の一押しになりました。「Create Meaningful Connection」、本当に意味のある出会いや対話を作っていこう、ということなのですが、よくよく気づかされるのは、マーケティングにおいては、MeaninglessなConnectionが如何に多いかということです。
せっかくコールセンターを立てて、顧客サポートを初めても、自動音声応答でやり取りしたあげく、待ち時間が長かったりしては、かえって顧客の不満を増幅させてしまうでしょうし、デジタルマーケティングでも、リターゲティングのバナーが商品を買い終わった後でも延々と追いかけてこられると、Meaninglessにアプローチされていると言わざるを得ません。
LivePersonのサービスが優れているのは、顧客の行動をサイト上でリアルタイムで分析しながら、サポートが必要とされる人にだけ、プロアクティブにアプローチできるということです。
実際の店舗を考えてみてください。今時、路上の客引きにように、来店客に声をかけてくる店員は居ないでしょうし、店員は客の動きを見ながら、声をかけてくるタイミングや声の掛け方を考えて、アプローチしてくるはずです。そんなリアルで行われている「おもてなし」をデジタル上でも実現しようというのが、彼らの考え方です。
先週のセミナーの中で、CEOのRob LoCascioは、日本には、「おもてなし」という考え方があり、だから日本にこのサービスが受け入れられると思う、と熱く語ってくれました。我々も日本のクライアントに活用してもらって、日本の「おもてなし」へのニーズを反映させながら、LivePersonのサービスをブラッシュアップしていくぐらいの気持ちで、パートナーを努めていきたいと思いますので、お引き立てのほど、よろしくお願いします!

ライブパーソンのサイト http://www.liveperson.com/jp

ウェブ担当者フォーラムの記事はこちら 安田編集長によるCEOインタビュー、大変わかりやすくまとめてもらいました!

 

 

 

Why SEO? Why BrightEdge?

2013/12/02 投稿 カテゴリ: タグ: brightedge, razorfish, seo, パートナーシップ,

先日発表しましたが、SEOの統合マネジメントツールを提供する、BrightEdgeとパートナーシップを結びました。
なぜ今、当社がSEOを、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

実は、今年の初めからRazorfishのアジアの各オフィスと連携して、グローバル企業のSEO案件の日本パートの業務を開始しておりました。それらの案件を通じて、ようやく当社にもノウハウが蓄積されてきたので、改めて日本市場向けにサービスを強化しようということで今回の発表となりました。
BrightEdgeは、米国においては、この分野のリーディングカンパニーですが、Razorfishはかなり以前より活用していて、グローバルでの標準ツールの一つにしています。実際、Adobe、Gap、Microsoftといったグローバル企業を始め、8400のブランドで利用されています。

 

BrightEdgeを利用することで、SEOは、従来のブラックボックス化された成果報酬型のサービスから、データに基づく継続的な改善型のサービスに変わります。自社と競争相手のオーガニックサーチ上でのポジションを常時分析し、改善ポイントを探し出す事をサポートしてくれます。またFacebookやTwitterともパートナー関係にあることにより、ソーシャル上でのブランドに対するユーザーのアクションとSEOへの影響を分析する事も出来ます。
こうしたツールを活用する事で、SEOはコンテンツマーケティングと連動してOwned Mediaの施策を考える上で、重要な役割を担う事になります。

最近日本でも、Inhouse SEOという言葉も聞かれるようになりましたが、確かに米国ではBrightEdgeも企業内のSEOチームが利用する場合も多いようです。しかし、必ずしも全ての企業がSEOに社内リソースを十分割いている訳ではなく、規模が大きく複雑な組織になるほど、外部の専門家の力も活用している傾向にあります。また市場に置ける人材の流動性も影響を与えていて、米国と比べ英国ではAgencyがSEOを運用している割合が高いと言われています。日本も米国よりも英国に市場環境が近いと、私自身は考えています。

今のソーシャル関連企業の上場が相次いだように、かつては国内にもSEOを主軸として上場した企業もありました。しかし、質の悪い外部リンクを大量販売する「ブラックハット」企業が大量発生し、その後、Googleのアルゴリズム変更により淘汰されるという時代の流れの中で、SEOに対する関心は、薄れていってしまったと思います。ただ、ウェブマスターの方々はお分かりのように、今なお、サイト流入の最大のチャネルは自然検索ですし、大方の場合、コンバージョン率が最も高いチャネルであるわけです。サイト全体の運営を俯瞰してみたとき、SEOをないがしろにしておく訳にはいかないでしょう。

BrightEdgeのサイト www.brightedge.com

詳細は当社のSEOコンサルティングサービスページへ

Courseraの日本語字幕付き講座

2013/10/16 投稿 カテゴリ: タグ: mooc, 教育,

意外とオンライン上で話題になっていないようなので、ブログで取り上げる事にしました。

昨今、日本でも大学教育のオンライン化について様々な活動がスタートし始めましたが(いわゆる、MOOC:Massive Open Online Courseというものですね)、その先駆者である、米国のCouseraから、初めての日本語字幕付きのカリキュラムがスタートしました。しかも、講義のテーマが、"Human Computer Interaction"ということで、当社のビジネス領域にも当てはまる内容です。

 


ビデオによる講義が中心で、その全てのビデオに字幕がついているようなので(私もまだ最初の2、3本しか見ていません)、英語が苦手でも見続ける事が出来ます。もちろん、英語学習にも適しています(CC:クローズドキャプションの中には、英語字幕もあるので、字幕を見ながら話を聞く、というやり方も出来ます)。

 

 

日本からCouseraを受けている人の中でトップ10に入る人気講座ということらしいので、同業界の方々が多く見ているのかもしれません。

講義は先週はじまったばかりなので、今すぐスタートして、都度課題を提出すれば、単位をとることもできるようです(最初の課題の締め切りが20日です!)。ちなみに、課題に関しては、字幕がありません(笑)。単位を取得するかどうかはともかくとしても、インターフェイスデザインを考える上で、非常にいい勉強になります。個人的には、本を読むより、このビデオを見た方が、理解が早まると思っています。
また、今後、このような教育プログラムが、グローバルで一般的になる事を体験してみるという点でも一度触ってみるといいですね。

字幕があっても英語なので苦手、という方は、周囲で、何名かで一緒に受講してみるのもいいかもしれません。中に英語が得意な人をいれて、サポートしてもらえると、いいと思います。

グローバルで同じ教育プログラムが受けられるというのは、これからの人材育成において、非常に有意義だと思います(しかも無料!)。日本の大学からも、同様にグローバルに支持される教育プログラムがオンラインで展開される事を、切に希望します。

 

Human Computer Interactionの講座はこちら

 

5年目となって、定番となった、デジタルマーケティングの国際カンファレンス、ad:tech tokyoに今年も参加しました。私もアドバイザリーボードのメンバーなので、会場で配られた、タブロイド版のパンフレット向けに、インタビューされまして、事前にプログラムを見て、今年の見所はビッグデータ、データ分析だと話をしたのですが、来場された方々は、どのようにお感じになったでしょうか?

今年は、ソーシャルメディアから得られるデータを活用したマーケティングに関する話が、多かったと思います。特に印象的だったのは、Keynoteスピーチでの、TwitterのDeb Roy氏とMondelezのBonin Bough氏の話。
Chief Media Scientistである、Debは、リアルタイムで視聴されるテレビ番組とそこから発生するTwitterの拡散力について、大変優れたビジュアルを使って、説明してくれました。


プレゼンテーションで使われたビジュアルは、こんな感じです。

 

 

同じ番組が、オンディマンドなどで時間をかけて見られるのと、同時視聴された時とでは、視聴者Audienceの量では同じでも、そのインパクトは大きく異なります。

彼は、
メッセージの影響力=メディアの質量×社会的加速度
という方程式で、そのことを説明しましたが、背景にあるのは、ハーマン・エピングハウスの「時間の経過による記憶の低下(いわゆる忘却曲線)」とスタンリー・ミルグラムの「注意力は、周囲にいる目に見える集団によって誘導される」という考えだそうです。リアルタイムで、同じ番組を見ていることで、その番組に関するTweetが与える影響は、何倍にも大きくなるということで、我々が普段、テレビ番組を見ながら、Tweetしているシーン(特にスポーツイベントや「半沢直樹!」)を思い浮かべれば、納得感があります。これが、今では、どの程度の影響力を及ぼすか、計ることが出来ますし、さらに、これをマーケティングに活用することが出来ます。

※Deb Roy氏のプレゼンテーションの紹介については、以下の記事も参照してください。
     http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1309/19/news031.html

Bonin Bough氏の話の中では、その、まさに実践版というような事例の紹介がありました。
Tridentガムでは、FUSEという音楽チャンネル(日本で言うとスペースシャワーみたいなチャンネルでしょうか)とタイアップをしています。FUSEが毎日、音楽業界のトレンドをランキングで紹介する番組に、Tridentが協賛をしています。この番組、トレンドを計るのにTwitterを活用していて、日替わりで著名なミュージシャンたちのニュースが紹介されます。Tridentは、Twitterの技術を使って、これらのミュージシャンたちをフォローしているユーザーにメッセージを送ることができます。
(すでに米国でリリースされている、TV ad targeting on Twitterというサービスが使われています。こちらにビデオがあります。)

こうしたアプローチをとることで、ブランド側としては、ユーザーの興味関心をフックとしてメッセージを送るチャンスが得られます。今なお、視聴者のアテンションを引くという意味で大きな力を持つテレビとTwitterがシームレスにつながる環境が出てきたことで、企画次第で、非常にダイナミックなメッセージングのプランが出来るものだと思います。

Bonin氏は、これ以外にも、FB だけを活用して、10%売り上げが向上した、Nillaというブランドを紹介しましたが、幾つかのパネルディスカッションで、ソーシャルは売上に貢献するのか?といった議論に明確に答えていないセッションが目立つ中で、クロージングのKeynoteでズバリと言い終えてしまったのは、切れ味のいい、エンディングでした。

(Nillaについては、ソーシャル活用で有名なOreoよりも、遥かにエンゲージメントが高い、という分析もあります。http://www.womma.org/blog/2013/08/mondelez-biggest-social-media-superstar-isnt-oreo


今年のキーノートは、全て海外勢。昨年のYahoo! Japanのような日本発のスピーカーがいなかったのはちょっと残念でした。ただ、Facebook Japanの岩下社長のように、日米の差を感じさせないスピーカーの方もいらっしゃって、日米の時差は徐々に縮まってきた感じもします。来年は、もう少し日本からの情報発信が目立つといいですね。

電通レイザーフィッシュより、来週、ソーシャルメディアマーケティングの本を出版します。

タイトルは、「共感クリエーション」。

当社のソーシャルメディアマーケティング(SMM)部のメンバーが中心に執筆しました。デル、日本マイクロソフト、電通の方々にも寄稿をお願いして、私も巻頭の文章を少し書かせていただきました。当社のSMM部は、電通がFacebookと業務提携を始めた2011年に立ち上げ、以来、電通グループの中で、最も数多くのSMMの案件を担当してきました。その現場経験から得られた知見を、今回、本にまとめました。

担当してきた案件の中で、我々が学んだのは、いかに消費者を巻き込むことができるかが、ソーシャル時代のマーケティング活動の鍵になっている、ということです。そして巻き込むために必要なものが、消費者の「共感」です。これをどのように醸成していけばいいのか、その方法について、なるべく実践的にまとめたのが本書です。

Listen, Plan, Engage

当社としてのSMMのアプローチとして、Listen > Plan > Engageというフレームワークを紹介しています。これは、継続的にPDCAサイクルを回していくものですが、起点となるのは、Listenです。消費者が多様化し、消費行動も多岐にわたる現在、ソーシャルメディアによってリアルタイムに消費者の意見や考えていることを知ることができるのは、マーケターにとっては、企画や意思決定のための大きな武器になります。もちろん、それらは、消費者全体を代表しているものではありませんが、それまで知りたくても知れなかったことが、少しの手間と費用で分かる。消費者に「共感」をしてもらうためには、欠くことのできないステップです。5年前に、いまや古典とも呼べる、「グランズウェル」においても、傾聴の重要性が強調されていましたが、これは、現在も変わりません。優秀な営業マンがヒアリングに長けているように、相手のことを知らずして、饒舌な営業トークをくりかえしても、お客様の心をつかむことはできないわけで、消費者とブランドが直接向き合うソーシャルメディアの時代においては、人と人が向き合う、日常のコミュニケーションの原理原則が、よりマーケティングにも当てはまることになるのだと思います。

今回は、2008年からスタートした永谷園の事例や、2010年のマイクロソフトの事例、そして最近のDellの事例など、当社が関わらせていただいた具体的な案件もご紹介しています(クライアントの関係者の皆様、ありがとうございました!)。ブログ、Twitter、Facebookとコミュニケーションのプラットフォームは変わりつつも、「共感クリエーション」というテーマは、いずれにも当てはまってきます。いずれも決して派手なキャンペーンではありませんが、企業が消費者とどのように向き合って、「共感」をつくっていけばよいのか、理解していただくためには、分かりやすい事例として選んでいます。

ソーシャルアカウントを開いたものの、まだ活用しきれていない、と感じている方や、これからソーシャルメディアを日常的にマーケティングの中で活用していきたい、という方に読んでいただきたい本です。どうぞ、よろしく!

 

 

 

 

 

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