Cannes Lions 2009

2009年7月7日

 ADFESTのグランプリ、Clioの金賞に続いて、6月末開催のカンヌでも、ダンロップ「Melody Road」が、アウトドア部門で金賞を受賞しました。今年の日本の広告作品の中で、国際的に最も高い評価を得た作品となりました。大変嬉しく思います。当社からは他に、サイバー部門で日清食品の「Noodel On Noodle」が入賞しました。

 今年のカンヌの受賞作品の中で、興味深い作品は、サイバー部門でグランプリを獲得したフィアットの「eco:)rive」ではないでしょうか。燃費効率の良いコンパクトカーを売りにするフィアットが、ドライバーの運転効率を一層改善するために、専用のコンピューター・アプリケーション・システム「eco:)rive」を開発しました。

 システムの概要は以下の通りです。まず自分のPCに、「eco:)rive」をインターネット経由でダウンロードします。そして、運転の際、USBスティックを自分のFIAT車に差し込んで、自分の運転状況を記録します。帰宅後にUSBスティックを自分のPCに差し込んで運転状況をアップロードすると、燃費効率を改善する具体的なアドバイスを受けることが出来、具体的にどのくらい燃費をこ効率化できるか金額で確認することも出来ます。

 「eco:)rive」には、「ecoville」というソーシャル機能もあり、世界中で「eco:)rive」に参加している人が参加し、自分だけではなく、このプログラム全体でどれだけCO2削減に貢献しているかも把握できます。

 この作品を手掛けたのは、イギリスのAKQAというインタラクティブエージェンシーです。この作品を見てまず感じたことは、これは果たして広告作品だろうか? そして、これは果たしてエージェンシーの守備領域なのだろうか? ということでした。どう見てもこの作品は、広告作品というよりも、テクノロジーを活用したクライアントの新サービスです。
 
 レイザーフィッシュのクラーク・コキッチ会長も以前から、単なるバナー広告やウェブサイト制作を売るのではなく、クライアントに「Transformational Business Ideas」を提案するように心掛けようと、言っていました。「eco:)rive」も、そして前述の「Melody Road」も、明らかに従来の広告エージェンシーの広告作品を超えた範疇の作品ではないかと思います。ここらあたりに今後のエージェンシー像のヒントがあると感じています。

ecodrive.jpg

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2009年7月7日 15:22 |パーマリンク