Razorfish Digital Outlook Report 2009

レイザーフィッシュが、「デジタルアウトルックレポート2009」を発行しました。今年で5年目の刊行となります。今回はシアトルのクリエーティブチームが制作に関わったそうで、これまでの業界レポート然とした編集とは一線を画し、デザイン的に大変読みやすくなっています。既に米国では、ブログでもいくつか取り上げられているようです。
http://blogs.openforum.com/2009/03/08/razorfish-digital-outlook-report-09/
http://www.paidcontent.org/entry/419-razorfish-ad-report-verticals-slide-a-bit-as-portals-decline-social-net
内容的には、テレビの将来、ソーシャル・インフルエンス・マーケティング、最新モバイルアプリケーション、そしてそうしたメディア環境の変化に柔軟に適応する若者たち「Connected Class」の出現など、現在のマーケティング動向に関する話題・洞察がテンコ盛りです。インターネット業界、広告業界、マーケティング業界に関わるすべての方、必読です。
当社にも印刷物が昨日届き、私も現在読んでいる最中ですが、今回は最終章「2009年、企業経営者が絶対知っておかなければならない3つのこと」のトピックをご紹介します。
1.鼓動を始めだしたウェブ
ウェブのリアルタイム性が次の段階に入ってきている。今年は、編集された情報と、まさに今現在起こっていること(事実・意見)との時間差がなくなり、分別がつかなくなるだろう。ウェブが単にソーシャルメディアであるだけではなく、Twitterに代表されるように、まさにリアルタイムに情報や意見が行き来するようになる。そうした状況に慣れ親しめば親しむほど、リアルとバーチャルとの境が不明瞭になる。また、知人と全く知らない匿名の誰かとの差もなくなってくる。
そして、オバマ大統領が証明したように、ソーシャルメディアにはこれまで見たこともないような規模のムーブメントを作り出す力が存在する。こうした力を生み出すための、ダイナミックな体験を如何に創造するかが、今後のマーケティングの核となる。
あなたのブランドは、脈を打っていますか?
2.ますます細分化していくメディア接触行動が、従来のマスメディアを凌駕していく
消費者のメディア接触行動の劇的な細分化は、広告主にとって大きなチャレンジであったが、今年は従来のメディアサイドにも大きな影響を与えることになる。消費者のアテンションが分散するに伴い、コンテンツやメディアプラットフォーム、メディアの収益モデルも劇的に細分化していく。こうした環境下で、メディアは、従来のビジネスモデルを維持できるだろうか?高価なコンテンツは生き残れるだろうか?
メディア各社の将来を規定するものは、優れたコンテンツを、多種多様なプラットフォーム、装置、ライフスタイルに柔軟に掲載することが出来る能力ではないだろうか。それには、複雑な状況を管理できるデジタルインフラが必要であり、新しい形のデータと分析サービスの提供も不可欠だろう。そして一番大切なものは、将来においても勝ち残るという、強い意志である。
3.益々厳しくなる経済環境に向けて、、、
今年、経済環境の悪化が避けられないだろう。そうした中でも勝者は存在する。デジタル広告業界にとり、こうした景気停滞期こそ、大きなチャンスがある。2009年はデジタルメディアも含むすべてのメディアにとって大変厳しい年になる。こうした時期だからこそ、新しいメディア購買方法(たとえばアド・プラットフォームなど)や、新しいマーケティング手法(たとえばソーシャル・インフルエンス・マーケティングなど)を試みる好機である。今こそイノベーションを生み出すチャンスだ。イノベーションのカタチは様々だが、ひとつだけ確かなことがある。大きな制約下で、大きな結果を生み出す力を、身に付けられること。