2008年の日本の広告費
昨日電通は、「2008年の日本の広告費」を発表しました。本リリースによると、2008年の総広告市場は約6.7兆円で前年比95.3%だったそうです。特徴としては、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌という4マス媒体の落ち込みが激しかったこと。四半期ベースで見ると、期を追う毎に厳しさが増していることが、挙げられます。こうした厳しい環境下でも、インターネット広告は大変堅調で、媒体費と制作費を合わせたインターネット広告市場は6,983億円、前年比116.3%と二ケタ成長でした。インターネット広告費については丸々1ページを割いて説明されていますので、この業界の方は必読ください。
大変堅調に推移しているインターネット広告市場ですが、内実は大きな転換期を迎えているように感じます。
まずは成長率の鈍化。これは世界的な景気悪化の中ではある程度仕方のないことでしょう。また、これまでの高成長を受けた調整期とも位置づけられます。実際2001年にネットバブルがはじけた際にも、同様の調整が見られました。これは次の高成長に向けた、準備期間と言えます。次の高成長を担うプレイヤーは、今とは若干違う企業になることでしょう。
次に、PC広告市場全体の成長鈍化、特にディスプレイ広告の停滞。そして、ヤフーを中心としたメガ・ポータルへの一極集中。一方、検索連動広告(SEM)の高成長。これは、以前から本ブログでも取り上げてきたように、PCインターネット広告の真の存在意義が問われていると言えます。効果が明瞭なディスプレイ広告から、結果を出しやすいSEMへの偏重。本当にブランド強化、そして販売促進に効果を上げ得るメディアプラニング力、そしてサクセスケースの具現化が、今広告界に求められています。昨今アドネットワークが乱立していますが、彼らの生き残りの鍵も、このクライアントニーズに応えられるかに懸かっています。
そして、言うまでもなくモバイル広告の急成長。消費者サイドを見てみれば、彼らのメディア接触行動は大きく変わってきています。今後各社がモバイルメディアを如何に使って、そうした消費者を効果的に捕まえられるか、試行錯誤が本格化します。まだモバイル広告がインターネット広告市場に占める割合は15.5%ですが、今後間違いなく重要性が増す領域です。