2008年の日本の広告費

2009年2月24日

 昨日電通は、「2008年の日本の広告費」を発表しました。本リリースによると、2008年の総広告市場は約6.7兆円で前年比95.3%だったそうです。特徴としては、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌という4マス媒体の落ち込みが激しかったこと。四半期ベースで見ると、期を追う毎に厳しさが増していることが、挙げられます。こうした厳しい環境下でも、インターネット広告は大変堅調で、媒体費と制作費を合わせたインターネット広告市場は6,983億円、前年比116.3%と二ケタ成長でした。インターネット広告費については丸々1ページを割いて説明されていますので、この業界の方は必読ください。

 大変堅調に推移しているインターネット広告市場ですが、内実は大きな転換期を迎えているように感じます。

 まずは成長率の鈍化。これは世界的な景気悪化の中ではある程度仕方のないことでしょう。また、これまでの高成長を受けた調整期とも位置づけられます。実際2001年にネットバブルがはじけた際にも、同様の調整が見られました。これは次の高成長に向けた、準備期間と言えます。次の高成長を担うプレイヤーは、今とは若干違う企業になることでしょう。

 次に、PC広告市場全体の成長鈍化、特にディスプレイ広告の停滞。そして、ヤフーを中心としたメガ・ポータルへの一極集中。一方、検索連動広告(SEM)の高成長。これは、以前から本ブログでも取り上げてきたように、PCインターネット広告の真の存在意義が問われていると言えます。効果が明瞭なディスプレイ広告から、結果を出しやすいSEMへの偏重。本当にブランド強化、そして販売促進に効果を上げ得るメディアプラニング力、そしてサクセスケースの具現化が、今広告界に求められています。昨今アドネットワークが乱立していますが、彼らの生き残りの鍵も、このクライアントニーズに応えられるかに懸かっています。

 そして、言うまでもなくモバイル広告の急成長。消費者サイドを見てみれば、彼らのメディア接触行動は大きく変わってきています。今後各社がモバイルメディアを如何に使って、そうした消費者を効果的に捕まえられるか、試行錯誤が本格化します。まだモバイル広告がインターネット広告市場に占める割合は15.5%ですが、今後間違いなく重要性が増す領域です。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2009年2月24日 18:59 |パーマリンク

当社企業説明会

2009年2月20日

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 昨日から、新卒学生を対象とした企業説明会をスタートしました。随分早いなあと、かねてから感じていましたが、日本経済の先行きが不透明になる中で、人生最初の就職先を決めるに当たって、数多くの企業や社会人と接して、じっくり考えることは、決して悪いことではないと、最近は感じるようになりました。

 当社はデジタル企業ということもあり、また昨今の環境問題も鑑み、不必要に印刷物を配布することは、出来る限り控えるようにしています。しかしながら、参加された皆さんの一助になればと思い、昨日私のパートで使った当社企業紹介のファイルをアップしておきます。学生の方に限らず、ご興味のある方はご参照ください。

ファイルをダウンロード

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2009年2月20日 14:44 |パーマリンク

「Digital Mom」レポートを発行

2009年2月6日

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 レイザーフィッシュと米国のママ向けのSNSであるCafeMomが、「Digital Mom」というタイトルのレポートを発行しました。育児、家事、家族の面倒、心配、それに仕事をこなしたり、友達と時間をすごしたりと、ママは忙しくなるばかり。70%のアメリカ人が、20~30年前よりも現代のママのほうが大変だと感じているそうです。一方、現代社会では、新商品があふれ、それに関する広告・ダイレクトメール・ネットと、情報も溢れ返っています。そうした忙しさを増すママにとって、限られた時間と場所で、大切な情報を得ることはとても大切です。どうやってママは対応しているのでしょうか? 実際、現在のママは、新しい技術やソーシャルメディアを上手に使って、忙しい毎日を裁いているのです。本レポートではそうしたママを「Digital Mom」と呼んで、彼女たちの情報収集のノウハウ、メディア接触行動、消費行動を分析しています。

 「Digital Mom」は、二つの調査レポートで構成されています。レイザーフィッシュによるパート1は、「Connecting with Digital Mom through Emerging Technologies」ということで、デジタルママが新技術を使ってどのように情報収集しているかについて、レポートされています。デジタルママは、従来考えられていたよりも、かなり技術に精通しているようです。

CafeMomによるパート2は、「Connecting with Digital Mom through Social Networks」というタイトルで、現代のママがソーシャルメディアをいかに活用しているかについて、その心理的背景も含め分析しました。そこには驚くべき事実がありました。

 日米での環境の違いはありますが、ママの忙しさは世界共通。そして彼女たちの恐るべき情報収集力と処理能力も、どうやら日米でそれ程差がないように、本レポートを読むと、感じます。英文のレポートですが、こうしたデジタルママをターゲットとするマーケッターの方、必見です。

レイザーフィッシュ・プレスリリース

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2009年2月6日 14:41 |パーマリンク

First Wednesdayに参加して

2009年2月5日

 昨晩、以前本ブログでもご紹介した「First Wednesday」という勉強会に参加しました。今回は、元日本銀行理事で日本開発銀行副総裁も務められた緒方四十郎氏が、「金融危機と2009年の世界と日本」というテーマで、講演されました。

 緒方氏は、私が米国ウォートンスクールに留学中に、一度大学に来られ、講演されたことがありました。その際は、1985年のプラザ合意に至る舞台裏を中心にした、日米両国の通貨政策についてのお話でした。今回は、現在まさに進行中の世界的な金融危機についてのお話でした。2日前にダボス会議から戻られたばかりだそうで、ダボス会議での議論、位置付けの変化についてもご紹介いただき、世界情勢を把握する上で、非常に勉強になりました。

 ここでは詳細については割愛しますが、興味深いお話として、日本はGood Soldiersはいるが、優秀なCommandersがいない、とのことでした。リーダーの不在が議論される所以です。日本の今後の打開策としては、政界・行政・財界それぞれが、もっとリーダーシップを発揮してがんばるしかないだろうとのことでした。そのためには、自分の担当分野のこと、自分の会社のこと、自分の業界のことだけを考えていても解決できないだろう。もう少しスケールの大きなマクロ観が必要だろう。現在話題になっている派遣切りも、日本を代表する企業が率先して実施を発表した。企業の危機対応としては至極正しいことだけれども、鉄鋼業が日本経済の中心だった頃だったら、どんな対応になっていただろうか、とのお話でした。私も年末段階では、大幅赤字になる企業ならば当然の対応ですが、減益見込みとはいえ、少なくない利益を確保している企業ですら、ここぞとばかりにリストラに入っている姿を見ると、日本人として違和感を持ちました。ただし、年明けからは、危機の深刻化により、そういったセンチメンタリズムは吹き飛ばされつつありますが、、、。 米国も、バイアメリカ条項に見られるように、保護主義的な動きが台頭してきました。国も、企業も、リーダーも、未曾有の危機に直面し、本当の器が試される段階に入ってきました。

 また、今振り返ってみると、日本が一番良かった時期は戦後の復興期から1970年の大阪万博までだったんじゃないか、とのお話しでした。私は親に連れられて大阪万博に行き、人ごみの中でもみくちゃになったことを、かすかに覚えています。その時が日本のピークだったとすると、なんとも残念な気がします。世界では100年に一度の経済危機といわれています。しかしながら、その間に敗戦というどん底を経験した日本人にとっては、正直なところ100年ぶりの危機とは感じにくいのかもしれません。それが、政界・行政も含め、国民全体の危機意識の欠如に繋がっているのかもしれません。先程の話に戻ると、そういった状況で、経営の軸足が既に日本国内にはないグローバル企業が、だれよりも早く、そして強く危機意識を持つことになったのは、当然とも言えます。

 国全体に蔓延する停滞感、無力感を取り除いて、もっと強い国、もっと良い国になるには、強い危機意識、高い志、幅広い視野が重要だと感じます。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2009年2月5日 15:09 |パーマリンク

資本業務提携から2年

2009年2月1日

 米国アベニューAレイザーフィッシュ(当時)との資本業務提携から、本日で丸2年となりました。これ迄当社の成長を支えて頂いた、クライアントの皆様、電通グループ各社の皆様、そして取引先の皆様、ありがとうございました。

 思い返せば、昨年もめまぐるしい1年でした。Atlas Media Consoleの日本市場への本格導入のための体制整備。Atlasを活用したメディア分析並びに最適化サービスの提供。そして、より理想的なメディア配分とクリエーティブの最適化を実現する「View Conversion」という、新しい効果指標の導入。徐々にではありますが、欧米先進国並みの本格的なメディアサービスの提供を行う体制と実績を積むことができました。

 昨年10月には、グローバルネットワークにスペインのWysiwyg社が加わり、世界8カ国のネットワークとなりました。そして10月20日には、アベニューAレイザーフィッシュからレイザーフィッシュに社名を変更。それに併せて、当社も今年1月1日付けで、電通レイザーフィッシュと変更しました。また昨夏からレイザーフィッシュは、経営体制を米国・欧州・APACの3拠点体制に移行し、APACのリージョナル・プレジデントにはリー・シェアマン氏が着任しました。同氏は、レイザーフィッシュのデータ分析チーム(Business Intelligence)の創設メンバーの一人で、レイザーフィッシュが掲げる「実行可能な分析」を具現化する、まさにレイザーフィッシュのプレーンといえる人物です。今年から当社社外取締役にも就任しました。
 
 一方、先週金曜日には、電通がサイバー・コミュニケーションズを完全子会社化するためにTOBを実施するという発表を行いました。これを契機に、電通のデジタル分野の強化は、加速化するでしょう。

 今後も当社は、国内最強の広告会社グループの一員として、そして世界最強のインタラクティブ・エージェンシー・ネットワークの一員として、日本のデジタルマーケティングの進化に、全力を注いでまいります。引き続き、よろしくお願いいたします。

 

 

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2009年2月1日 23:25 |パーマリンク