Engagement Mapping
昨日のオンライン広告は必ずしも検索エンジン連動広告だけではないのではないかという点について、関連情報を話そうと思います。以前本ブログでも「Conversion Attribution」という考え方をご紹介しました。この考え方をベースに、マイクロソフトが去る2月末に、「Engagement Mapping」というコンセプトを発表しました。
現在のオンライン広告の効果は、最終的に購買に直結したクリックを100%評価しています。しかしながら実際には、それ以前に何らかの形でそのブランドとの接点を持っていたからこそ、最終的に検索エンジンを活用して、購買に至った可能性が高いと予測されます。
たとえば、リアル社会のコロナというビールについて考えてみましょう。あなたがバーに入る際に、バーの入り口の傍のコロナビールのネオンサインを見て、その結果何気なく、店内でコロナビールをオーダーしたとします。この場合、ネオンサインの広告効果のみが評価されることになります。つまり、それ以前に接触したTVコマーシャルや雑誌広告、もしくは来る途中で見たアウトドアボードや聞いてきたかもしれないラジオ広告については、評価がゼロということになります。これがもし本当ならば、全ビール広告主は、こうした広告を止めて、バーの傍のネオン広告に全予算を投入するはずです。しかし、そのようなことは起こっていません。
インターネットでも、同様の検証を行って、各広告活動を評価して、最適なメディアプランを立案しようという考えが、「Engagement Mapping」です。つまり、最終的なクリックだけを評価するのではなく、消費者の継続的なメディア接触行動をベースに、各広告の評価を行おうという考え方です。
それでは、各広告活動をどのような基準で評価するのでしょうか。フリークエンシー(広告接触頻度)、リーセンシー(購買時点との時間的な距離)、広告サイズ、広告フォーマット(フラッシュ広告か? ムービー広告か?など)を参考にして、それぞれの接触広告のコンバージョンに至る貢献度を算定します。こうすることによって、最適なメディアプランを策定・実施することができます。
本コンセプトは、検索連動広告偏重の現在の考え方を変え、本当にブランド力をあげて売上を向上させる理想的なアプローチです。同時に、調査期間を長めにとらなければならない、商品カテゴリーや特性によって簡単に一つのパターンにはならないなど、従来の効果測定とは格段にレベルが高いマーケティングアプローチになります。継続的な試行錯誤は重要になりますが、その分、先行者優位性が生まれやすい領域とも言えます。