マイクロソフトによるaQuantive買収について

2007年5月20日

 日本時間で一昨日の夜、当社が資本業務提携を結んでいるアベニューAレイザーフィッシュの親会社であるaQuantive社が、マイクロソフトからの買収提案に合意した旨の発表がありました。
http://www.microsoft.com/Presspass/press/2007/may07/05-18Advertising.mspx?rss_fdn=Press%20Releases

 グーグルによるダブルクリック、そしてWPPによる247リアルメディアの買収に続く、動きです。マイクロソフトにとっては創業来最大規模の買収だそうです。買収金額は、60億ドル(約7,260億円)、電通の時価総額と比較すると、77%に相当します。破格ではありますが、グーグルによるダブルクリックの買収価格が32億ドル(約3,870億円)でしたから、それとの比較という観点では、現在のaQuantiveグループの実力を知る者として、あまり違和感のない金額でした。むしろ、すこし安いくらいでしょうか。

 今回の買収については、日本国内でも、日本経済新聞を初め、様々なメディアで報道がされています。まだ2日間ですが、これまでの広告会社グループ内のM&Aとは、報道の規模が違うようです。これには二つの要因があると思います。ひとつは、広告ビジネスというものが、従来の広告業界だけの話ではなく、様々な業種にとって非常に重要な収益源になってきているということです。先日の日経ビジネスの記事にもあったように、グーグルは既に、収益的には世界トップの広告代理業を営んでいます。マイクロソフトはこうした成長により、従来彼らを支えてきたソフトウェア販売による収益モデルが、急速に終焉を向かえつつあることに、大変な危機感を持ち、今回の買収に向かったと考えられます。

もうひとつは、広告業界において、インタラクティブが一部分ではなく、今後の成長のための主力領域であるということが、改めて明確になってきたことでしょう。我々消費者の行動は、とっくにインタラクティブ化していますが、広告メディアとしての価値は、まだまだ雑誌メディア程度と、非常に小さいものです。こうした実情とは関係なく、インタラクティブを今後の成長ドライブにできなければ、広告会社としての将来性がなくなるということでしょう。これからはメディア枠を押さえるのではなく、消費者データを捕捉することにより、最高のマーケティングサービスを提供するという当社の戦略に間違いはないと確信しています。

 この度の買収に伴い、米国アベニューAレイザーフィッシュの社長と電話会議を持ちました。引き続き、資本業務提携契約に基づき、パートナーシップを強化していくことを、改めて確認しました。当社ならびに米国アベニューAレイザーフィッシュ共に、これまで通り、最高のインタラクティブサービスの提供に向け協力し、全力で取り組んでまいります。ぜひ引き続き、よろしくお願いします。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年5月20日 16:20 |パーマリンク