「広告会社は変われるか」
今朝は本当に風が冷たい朝でした。。久しぶりに芯まで冷えました。
先日、「広告会社は変われるか」を読みました。広告業界に身をおく者として、大変読みやすい本でした。電通の元経営幹部が書かれたということもあり、電通の現状分析については、いうまでもなく非常に正確だと感じました。今後の解決策として、電通はこれまで規制産業であるテレビ広告の「枠」を押さえることで広告ビジネスの支配権を獲得することが出来たが、ネット化の加速によりそれが不可能になった。今後はマーケティングデータを押さえる方向に移行すべきだとの提言だったと思います。ここ何年か、インタラクティブマーケティングにどっぷり浸かり、電通をある意味外側から見てきた者として、全く同感です。
ただし、この提案は決して新しいものではありません。特にWeb2.0の提言以降は、様々な企業がマーケティングデータに基づく広告サービスの提供を加速してきています。例えば、アフィリエーターや第3者広告配信会社は、これに該当する企業でしょう。特に先日のグーグルによるダブルクリックの買収発表は、この動きを加速することでしょう。もしこの買収が実現すると、PCにおけるかつてのマイクロソフトのように、広告ビジネスにおけるグーグルの「一人旅」が始まるような気がします。米国ではこの動きを阻止しようと、様々な挑戦が一層過熱化するようです。
私が今一番心配なことは、「日本市場は特殊」という状況が今後も続いてしまうのではないかということです。短期的には、既存プレイヤー、特に業界の雄である電通にとっては、都合がいいことかもしれません。しかし残念ながら、この特殊性は決して継続しません。その時に、国内のプレイヤーがグローバル競争に乗り遅れ、全く対抗力がなくなってしまってはいけない。かつて日本の金融業界が経験したように。